日影がないなら日傘をさせばいいじゃない
この時期になると、えぐい浅さの短パンを履き、ぴちぴちに湿らせたタンクトップのおじさんがうろついているのをみて二重に不安になる。
そんな肌出して熱くないのかなとか。通報されないのかな。とか。
なおこの特徴のおじさんは冬場でもたまに見かける。きっとそういう民族なのだろう。
日々熱くなっているが、みなさまがたはどうお過ごしでしょうか。
エアコンは入れないと命が脅かされるが、おなかが弱い人だと体調を崩して
熱気のこもるトイレでひどい思いをしたりするのではないだろうか。僕がそうです。
サーキューレターとか使ってほどほどに乗り切ろうね。
ああ、本題。昨年から日傘の需要が高まってきていて、歩いていると女性はもちろんのこと、男性、若いひとよりは中年のビジネスマンが傘をさす光景が見られるようになった気がする。全然見ない!ということも地域差ではあるとおもうのでふーんそうなん、くらいで聞いてくれ。
とってもいいことだなあ、と思う。
日傘っていうと、どうしても日焼け対策というか、女性のものというイメージだ。
というか。そもそもとして傘が女の人のものなんだろうなあと思う。
せっかくなら盗まれたり忘れたりしたときに「まあどうでもいいわ」と思うよりは「やらかしたー!」と後悔するくらいの愛着を持ちたい、ビニール傘とか黒紺一色のものを避ける性質の人間には日傘ってものはどっか遠い世界のものであったのだ。
とはいえ男だって熱いのは嫌だし、濡れるのも嫌だ。
雨傘はWPCにお世話になっているが、日傘となるとまた黒紺に逆戻り。
表面が淡色、裏面が黒であるとよりいいらしい、という聞きかじりの知識が購入をためらわせていた。どうせならより涼しいものがほしいという駄々である。
(今年の新商品でオフホワイトとかベージュのカラバリも出たみたいです、今後も頑張ってくれ、WPC)
そんなときTwitterのフォロワーが「日傘はサンバリア」と広く勧めていたのを見てちょっと調べてみることにした。
なんか多分強いんだろうなあと思ってサイトに飛んでびっくりした。
たっかいのである。
たっっっっっっっっか。声出ちゃった。高いよ。値段も強い。
あまりの暑さにいやいや紺の日傘を1000円ちょっとで買って、気持ち涼しいかも、とかプラセボで夏をやりくりしている成人男性になんたる出費。
いや、別に個人に向けておすすめされたわけじゃないが、よくここまで値が張るものを勧めようと思ったものだ。それともこれって普通なんだろうか。
動揺しつつ、いいやつそうだけど高かった~みたいなのをつぶやいたら、鋭角のパンチが撃ち込まれたのである。
「キャップだと将来ハゲリスク高まるぞ」
なんでそんなひどいこと言うの?
悩みに悩み、紆余曲折あり、昨年7月末サンバリアを買うことになった。
べ、べつにさっきの一言がきつかったんじゃないんだからね。
その年は久々に夏コミとかあったし、絶対毎日日に当たるから。勘違いしないでよね。
まあ、外が淡くて、中が黒くて、ユニセックスデザインで、保証もしっかりしてて、日割りで考えれば大したことないか、と思ったのもある。
知らなかったけど、日傘って2年くらいで買い換えないといけないらしいのだ。
さすがにびっくりする、だって傘だってそんなに買い換えない。
ちょっと染みることがあってもまあ濡れなきゃいいか、と多めに見ることもある。
それに比べたら夏しか使用しない日傘なんてたいしてくたびれないし、UVメーターみたいな計測器的なものがない限り寿命が本当に来ているかも察せられないのだ。
なんか、もったいないなあと思った。
雨傘としてならきっと日傘も使えるだろう。でも傘としての形や機能を損なっていなくても、傘をお役御免にしなければならないのだ。それってコスパも悪いし、なによりも罪悪感がある。それならいいものを買って、もう無理だという傘の訴えがわかるような形で買い換えたかった。なので、サンバリアにした。
購入したのはこれ。
大判を買おうかでだいぶ迷ったがシーズン中は入荷した瞬間に在庫が燃えるため選ぶことができなかったのと、重要なのは携帯性であったからだ。
あと、人混みで大きめの差すと嫌な目で見られるんじゃないかなと思ったのもある。
まあ真夏日外にいる人間が考えることなんて「帰りたい」「今すぐ涼しいとこ行きたい」で必死でおっさんが日傘差してたところで「男がでかい日傘差しててワロタ」なんて考える余裕があるわけもないんだけれども。つらいときの人間はそこまで他人に興味ないのだ。
男が差すとはみ出るんじゃないの?と思うだろう。もちろんはみ出ている。
だけど頭上の日影が保証されているありがたさたるや。あとさっきも上げたが携帯しやすさが何より大事。持ち歩かなきゃ意味がないし、この価格のものをうっかり置き忘れた日にはもう、ね。
サンバリアを使って気が付いたことだが夏の暑さの辛さを助けているのは照り返しだったと思う。無意識に目を細めていたのがなくなって、それだけで少し楽になった。
眼鏡ユーザーだからあんまりサングラスもかけられないし、照り返しの辛さってやつはずっとわかっていなかったんだろうな。劇的に寒い!とか暗い!とかはない。そういうのは日本人特有の誇張表現だから真に受けてはいけない。
ただ普通に歩くより息がしやすくて、ふとガラスとかに映った自分がやたら暗いな~と思って面白くなるくらいだ。でも少し楽になるものをしっかり使えば本当に楽です。
もちろん日傘をさしただけで熱中症を避けられるわけではないし、日光を絶対に避けたいという人であればもっと大きなサイズを使うとかするのだろう。
でもこの小さな日陰だけで気持ちが少し助けられているのはありがたいことだ。
今年はいいサンダルも買ったし、便利なものに助けられながらそこそこ夏を楽しめたらいいなと、傘の内側を触ってしっかり熱いことに感謝している。いつか大きいサイズを買っちゃったりもするのかな。でもやっぱり折り畳みにはすると思う。大きいと絶対失くす。たたむときにパキパキいうのに当初ビビっていたが今は結構しまうのも慣れた。
ひたすらサンバリアをおすすめする人になってしまったが、別に何でもいい。
僕が言いたいのはタイトルのことだけです。
ちっぽけなプライドとか熱中症の緊急搬送で入院した時の10万より大したことないんだから、男だろうと日傘くらい安いのでもさして歩いていけ。以上。